ダイエットクラスブログ

便秘をすると食中毒になる?今日から高める

2016年01月09日

【今号は腸内環境についての解説のため、 お食事中、もしくは、お食事前、お食事直後の方は、 時間帯をずらしてお読み下さい】

毎号も皆様の「あしたの健康」にお役立ち出来る情報を、多岐に渡る情報を基に書いていますので、最後までお楽しみ下さいませ。

6月にはいると外食産業では食中毒への警戒が強くなります。日本は温帯湿潤気候であるために、この時期から空気中の水分量(湿気)が増えていきます。

この湿気が空気中の微生物や細菌類の繁殖を促すために食品の腐敗を招きやすくなるのです。

もちろん、腐敗だけでなく、食中毒菌による毒性物質の量が増えてくる時期でもあります。

近年は地中温暖化の影響で5月中旬から9月末あたりまでは、細菌類が活発に活動する室温20℃を越えるので食品を作る厨房だけでなく、皆さんの手洗いもこまめにしていきたいですね。

今回は、便秘と食中毒の関係を中心に食中毒から体を守るためのテクニックをお届けします。

そもそも食中毒というのは、体にとって有害・有毒なカビ、微生物などを一定の量を口から摂取した結果として起こる下痢や嘔吐や発熱などの症状の総称です。

食中毒の原因の原因となる物質は、化学物質(農薬や洗剤)から自然毒(きのこやふぐ)のような多種多様ですが、主な原因は「細菌」と「ウイルス」です。

さらに細菌が原因となる食中毒は、大きく「感染型」と「毒素型」に分けられます。

1)細菌性「感染型食中毒」

食品中に増えすぎた悪い細菌そのものを食べることで体内に入り、腸の中で増殖し、食中毒を起こします。

2)細菌性「毒素型食中毒」

食品中で増えた細菌から発生する毒素を一定量以上食べることによって食中毒を起こします。この場合、加熱などによって細菌自体を殺菌しても、毒素が耐熱性であれば食中毒になってしまいます。

しかし、同じ食事をしても「食中毒になる人」「下痢を起こした人」「全く平気な人」が居るのはなぜでしょう。

これは食中毒の原因である細菌や毒素に対しての耐性が個人によって大きく異なるからです。

1996年、大阪府堺市の学校給食で腸管出血性大腸菌のO-157による集団食中毒事件がありました。病院は満床で、初期に十分な処置を得るのに相当な時間がかかり、重症患者のみならず、死者もでる大変痛ましい事故でした。

この事件では「入院するほど症状が重かった児童」、「激しい下痢や嘔吐(おうと)に見舞われた児童」、「通常どおりの体調であった児童」がいました。後日、この違いを追跡調査した結果が報告されています。

同じ食事をしていても、入院するほどの児童がいた一方で、通常どおりの体調の子供たちがいたのでしょうか。

もちろん便秘の原因はストレスをはじめ、善玉菌が少なかっただけとは断定できません。

堺市で0-157の被害患者と正常者との比較アンケートを行ったところ、患者は共通して、下痢も便秘もよくするという結果が出ています。

もっとも、比較的症状が軽めの患者では便秘だけ、下痢だけというものもあります。しかし、特に患者のうち「日頃から便秘気味であった」ということが報道されています。

このことやほかの調査かからも、「腸内のビフィズス菌をはじめとする 善玉菌による影響ではなかったのか」と、指摘されています。つまり、腸内に善玉菌が少なく、悪玉菌が多い状態で便秘をおこしていたためではないのかと推測されているのです。

腸内環境は全身の免疫の約7割を司る重要な臓器です。簡単に説明すると、腸内には善玉菌と悪玉菌が存在し、それが天秤状態になっています。善玉菌が優位だと免疫力は高め、悪玉菌が優位だと免疫力は低めになります。

どうやら重症、軽症患者には、腸内環境の違いがみられたようなのです。0-157は、細菌が吐き出す毒素がもたらす食中毒ですが、善玉菌が豊富な腸内環境を保持していれば乗り越えられていたのかもしれません。

便秘は腸内環境のバロメーター。腸内環境を整えるには、乳酸菌など善玉菌が豊富なトクホ(特定保健食品)のヨーグルトやトクホの乳酸菌飲料がおすすめです。

このほか、乳酸菌のサプリメントがあります。これは、乳酸菌を摂取するために付随する余分なカロリーや乳脂肪などをカットしたものなので、効率よく善玉菌を体内に取り入れることができます。

乳酸菌のサプリメントに含まれる乳酸菌量を食品で摂る場合、ヨーグルトを一升瓶一本分も食べなければ追いつかないこともあるのです。明らかに食べ過ぎですよね。サプリメントも賢く使っていきましょう。

乳酸菌のサプリメントは比較的店舗面積の大きいドラッグストアなどで取り扱っています。

それでは、乳酸菌のサプリメントの選びかたをご紹介しましょう。

口から入った乳酸菌は胃酸で相当数が死んでしまいます。そこで、腸で溶けるカプセルに入った「生菌(せいきん 生きたまま腸に届く)」ものがお薦めです。

また、タブレットの乳酸菌サプリメントや食品から食べた乳酸菌は腸内では「死菌(しきん)」になるのですが、死菌も生菌の約1/3の効果があるという報告があります。

ヨーグルトや乳酸菌飲料だけでなく、サプリメントも利用してみるのも賢い使い方ですね。

便秘を撃退して腸内環境を整え、「同じ食事をしても平気な人」になっていきましょう。