今回のテーマは、誰しもが感じるストレスです。ストレスによって食欲が増減し、健康にも大きな影響を与えることがわかってきたのです。
例えばストレスを感じた時に、食欲が減り食欲不振になることがあります。逆にやけ食いのようにストレス解消のために食欲が増えてしまう場合も起きるのです。
この相反する2つは、体内に存在するあるホルモン量に対する感受性(どれだけ敏感に反応するか)によって影響を受けることがわかってきました。
これは「体質」とも言えるもので、どちらのタイプになるかは残念ながら食事でコントロールできるものではありません。
振り返って、自分がどのタイプかを知り、食事量のコントールに注意を払う必要があります。
しかし、ストレスを感じている時にそんな余裕はないかもしれません。
こういう時に役立つのが「固い食べ物」です。堅焼きせんべいや、ごぼうやレンコン、玄米や雑穀などがおすすめ。
自分で「これは固いな」「歯ごたえがあるな」と感じる食品やメニューが活躍します。
しっかりと噛む、噛む回数を増やすことによってストレス解消効果があるからです。子供の噛む回数を増やすために開発されたお菓子の「グミ」も良いです。
さて、有名な話が「イライラにカルシウム」。
カルシウム不足はイライラや腹立ちなどの原因の1つです。しかし、不足が解消されると、不足から起こしていたイライラは納まってきます。
それでも神経が過敏になる、怒りっぽいなどの症状が続くのは、とりまく環境の原因が多く占めているのかもしれません。摂れば摂るほど効果が増して落ち着いた性格になるわけではありません。
もちろん薬でもないので、カルシウムが多い食品やサプリメントを飲食してもすぐ冷静になることもないのです。不足しがちなカルシウムを補うことはとても大切なことです。
カルシウムの効率の良い供給源は牛乳です。次に小魚、青菜類、牛乳や乳製品が苦手な人には魚がピッタリ。
骨ごと食べられるシラス干しやサクラエビなどもありますが、普通の魚の身にもカルシウムが多く含まれています。
サプリメントは不足を補う意味で活用しましょう。
そしてお薦めの栄養成分がビタミンCです。
これは「ストレスに負けないビタミン」とも言えるものです。体内でのストレス反応の仕組みによってストレスが募るとビタミンCの消耗量が多くなってしまいます。
ストレスに押しつぶされないためにはビタミンCを大量にとっておくことが重要になるのです。
ストレスがかかると、ビタミンCは予想外に消費されています。
そこで補給源として優秀なのが柑橘類の果物、いちごやキウイ、かぼちゃやジャガイモ、さつまいも、カリフラワー、ほうれんそうやきゃべつなどです。
ビタミンCは熱に弱いので生で食べるのが一番。
なので、缶詰めの果物はNGです。硬めの野菜は組織がしっかりしているのでゆででもビタミンCが逃げにくく、葉ものはさっと炒めることで加熱による損失を抑えることができます。
そしてこの時期に一番のお薦めは「いちご」です。ビタミンCの多いフルーツと言えばレモンやグレープフルーツなど酸味が強いものが多く、1度に食べられる量にも限りがあります。
その点、いちごは手軽にビタミンCが補給できるのが特徴。
100g中に含まれるビタミンCはみかんよりいちごのほうが多く含まれています。5~7粒程度を摂取するだけで1日に必要なビタミンCを補うことができるのです。この程度の量なら簡単に食べてしまいます。
ほどよい甘さがあるので、子供でも食べやすいのも利点です。カロリーの低めなデザートして取り入れてみるのもおすすめ。
いちごの見分け方などはこちらに解説してあります。
もちろん、サプリメントでビタミンCを補給してもOK。水に溶ける成分で、飲み過ぎた場合は尿に排泄されるために過剰症になりにくいのです。利用する場合は、パッケージにある容量を守りましょう。