こんにちは 管理栄養士の菊池真由子です。
まだまだ、インフルエンザが大流行。しかも、インフルエンザから風邪に移行してしまう人が増え、インフルエンザにまだなっていない人にも風邪にかかっている人が増えてきました。
インフルエンザで落ちた免疫力は風邪にかかりやすい状態でもあります。
冬特有の乾燥した空気になると、インフルエンザの菌だけでなく風邪の菌もウヨウヨ、数が増えてしまうのです。寒いために、部屋の換気をしないのも原因の1つです。
インフルエンザを乗り越えた時には体力が消耗していて免疫力が下がってます。このため、いつもなら平気な風邪菌にあっという間に支配されてしまうのです。
場合によると、免疫システムの崩れから例年より花粉症の症状が重くなる場合もあります。
前号では「免疫力を上げる」コツをご紹介しましたが、「上げる」だけでなく「これ以上下げない」ことも重要です。
それには「免疫力を下げる原因」を作らないことです。そのためには、1)充分な睡眠(睡眠不足にならない:7時間以上が目安) 2)栄養(特に深酒をしない) 3)ストレスを溜めない 4)喫煙しない 5)抗生物質の使用は医師と相談
これがポイントです。
また、肥満や運動不足も免疫力を下げます。ダイエットは急に効果は出来ませんが、運動はウォーキング程度で効果がでます。(64歳までは1日60分、65歳からは40分)
1)~3)は日々の食事でかなり解消されます。
睡眠は夕食を食べ過ぎると、睡眠中に胃腸が酷使されるので7~8割にセーブ。しかも睡眠には身体の疲労回復効果だけでなくストレス解消効果もあるので、睡眠不足は大敵。
また、暑さ・寒さも身体にとってはストレス。
その日の気温や日中に長時間居る場所の室温にあわせて服装を調節することも大事。特にマフラーがおすすめ。首回りを温かくしておくと、余分に1枚着込んだのと同じ効果が得られます。さらには寒い屋外から暖房の効いた室内に入ったときに調節がしやすくなります。
肉・魚・卵は優秀なタンパク質源です。まずはシッカリタンパク質を食べて免疫細胞を体内で増やしましょう。
同じタンパク質でも、大豆・大豆製品は食欲や胃腸の調子が回復してからにします。というのも、大豆や納豆は食物繊維が多すぎて消化不良になりやすくなります。風邪で胃腸が弱っている時には避けておきましょう。
豆腐は水分が多くて、食べた量のわりにタンパク質量は少なすぎるのです。
肉や魚、卵にはタンパク質だけでなく身体の代謝をスムーズにするビタミン・ミネラル類も豊富。これらの栄養成分は野菜だけではないのです。特に肉や卵には疲労回復効果も期待できます。
免疫力は目に見えない力なので、推測することしか出来ません。そこで目安になるのが便です。
身体の免疫力の約7割を支えているのが腸。腸の状態を知ることで免疫力がどの程度か解ってきます。
理想は1~2日に1~2回の排便、バナナ状、茶褐色~黄土色、味噌ぐらいの柔らかさです。粒状であれば、ストレス過多や便秘傾向があります。
実は、日頃から下痢・便秘を起こしやすい人は免疫力が低めなのです。(便秘と下痢を交互に起こす場合も同じ)
こうなっていると、風邪だけでなく食中毒にもなりやすいような免疫力。つまり免疫力は黄色信号なのです。
食事がいつも通りに食べられるようになれば、コンニャクや根菜類、海藻類などを食べるのがお薦め。納豆のネバネバも腸の善玉菌を活性化してくれます。どれも低カロリーなので、免疫力をさげる「肥満」対策にもうってつけです。
我が家では3人全員インフルエンザの予防接種をしました。しかし、どうやら娘が学校で感染してきたようでダウン。入れ違いで主人がインフルエンザ。すると順番としては私かな?と予想していたのですが、ひとりピンピンしています。
色々原因を考えたのですが、「自律神経訓練法」を実践しているからかも?と思いつきました。
お風呂タイムの終わりに、ふくらはぎに冷水をかけ、次に温水をかける、その繰り返しを3~5セット。温水をかけているときには、ふくらはぎを良くこする、という単純なものです。
1)温冷を交互に刺激する 2)良くこする(乾布摩擦のイメージ)
この2つで自律神経はかなり鍛えられます。自律神経がシッカリしていると免疫力が上がりやすく、花粉症対策にもなります。
これをやっているのは我が家で私だけ。
慣れないうちは冷水をかけたときに心臓が縮み上がるので「足の暖かみが消えるぐらい」から始めてみてください。
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