今回も、メルマガ「あしたの健康」をお読みいただきありがとうございます!
今号も皆様の「あしたの健康」にお役立ち出来る情報を、身近なテーマとして書いていきます。
今回はテーマリクエストがありました最新がん予防情報です。
がんは、もはや生活習慣病の1つとされています。
まず、がんの最大の原因は喫煙です。そして飲酒。
特にお酒に弱い人、つまり少しの量ですぐ酔いがまわる人、二日酔いになりやすい人、飲酒で頭痛になりやすい人にリスクが高くなります。
また、男性より女性のほうに大きな影響が出ることがわかっています。
これら以外に注目したいのが「肥満」と「運動不足」です。
肥満と運動不足は連動していることが多く、運動量が少ないと自然に体重が増えてきてしまいます。
運動は、特にスポーツとして何かしていなくても日常生活を活発に動くことで十分ですが、1日の歩数を増やしておくのがコツです。
1日の歩数というのは、歩数計を使わないとわかりにくいのですが、スマホなら標準でアプリがあるので活用するのがおすすめです。
「平成26年国民健康・栄養調査結果の概要」によると、成人の1日あたりの平均歩数は男性で7043歩・女性で6015歩でしたので目安としてみましょう。
そしておすすめなのが、今の状態よりプラス10分歩くことを追加することです。10分はだいたい1000歩なので休日だけでも30分程度増やして1日1万歩を目指すのも肥満予防と運動不足解消の両方に役立ちます。
そして、よく言われるのが「バランスの良い食事」をすることで予防が出来るということです。
しかし、栄養のバランスとはどういうものか、どうすればバランスがとれるのかはなかなか解りづらいものです。
そこで、過去に1日30品目を食べましょうというスローガンがありました。
確しかに、多くの食品数を食べることでそれぞれの食品が持つ栄養成分の過不足を補完しあえます。これが栄養のバランスをとる、栄養のバランスがとれた食事、となるのです。
しかし、実は30品目は多すぎなのです。
持ち帰り総菜や野菜ジュースに1日30品目を使った、という商品がありますね。手軽に便利なのですが、問題点があります。
確かに30品目は使用されていても、1つの食品につき、その食品の健康効果が得られるのは20g以上は食べなければならないとされています。
つまり、30品目×20g=600g なので、サラダだけでまかなうなら600gも食べなければならず無理があります。
600g分の野菜をジュースにしたなら飲みやすいように、量をある程度抑えなければなりません。すると加熱加工をして濃縮作業をするので、熱に弱いビタミンCなどは壊れてしまい、栄養成分としては失われてしまいます。
さらに飲みやすさを出すためには、ざらざらする食感の食物繊維もある程度捨てなければ美味しいジュースにはなりません。野菜を丸ごと食べた時に比べてビタミン類や食物繊維料が減ってしまうのは残念なことですがジュースとして量をコンパクトにするにはやむを得ないことなのです。
ところで、プロの栄養士が献立を立てても1日20~25品目が限度です。いくら工夫をしても、1日にそこまで食品数を多く取り込んだメニューを立てることが難しいのです。
30品目にこだわって、食品数増やすと、食べる量が多くなりすぎて肥満を招いてしまうからです。
なので、30品目は「食べ過ぎてしまう(肥満につながる)」ということと「実際には実現が不可能」ということなのです。
ですので、1日20~25品目ぐらいを目標にしてみましょう。
20品目だと、いつもより野菜の小鉢を1日3食にプラスする程度でも届く範囲です。1日1回果物を追加するのも良いですね。
野菜・果物不足はがんの誘因になるのでぜひ実行してみてください。
そして、最大のポイントは【減塩】です。
日本のがん死因1位の胃がんの原因が塩分の取りすぎです。減塩は、高血圧や脳卒中などの予防にもなるので実践したいところです。
まずは、
1)漬け物は食べない(キムチを含む)
2)料理のうえからの醤油をかけない。例:目玉焼きに醤油をかける
3)麺類のスープは半分以上は残す
このあたりから実践してみましょう。
そして、様々な研究からが発がんのリスクが報告されはじめているのが【サプリメント】です。
ビタミン類のサプリメントのとりすぎが逆効果になって発がんのリスクが高まることがあります。
まずは1日20~25品目を食べることを目標にしてみるとサプリメントで補わなくても良くなってきます。
がん予防の基本は「禁煙」「節酒」「体重」「運動」、そして「栄養のバランス」「減塩」
これが、がん予防の最新情報です。
がん予防については次々に新しい情報がでてきています。しかし、数多くの研究の結果の総まとめとして出された結論が日本全国や世界に通用する予防策です。1つや2つの研究報告だけでは「たまたま」「強引に結論づけている」など様々な要素が入ってきます。そこで数多い研究の中から導かれた結論ががん予防の法則としてまとめられているのです。
その内容についての詳しい解説は拙著にてわかりやすくまとめてあります。
ぜひお手にとってみてください。