ダイエットクラスブログ

代謝が落ちてすぐ太る!

2018年01月16日

こんにちは 管理栄養士の菊池真由子です。

今号ではリクエストのあった「代謝が落ちてきてちょっと食べただけですぐ太る!」という非常に深刻なお悩みについてです。

「ちょっと食べただけですぐ太る」というのは本当にツライ。「あんぱん1個食べただけなのに」「たまにカツ丼食べただけなのに」。

ということで、今回はこの「すぐ太る」を解消していく方法について解説していきます。

代謝が落ちた!

人は生きていく上で、つまり呼吸をして生きているだけで消費してしまうカロリーがあります。これが基礎代謝量で「何もして無くても勝手に消費されてしまうカロリー」のことです。

一般的に「代謝が落ちた」とは、この基礎代謝量のカロリーが減ってしまったことをさしています。

基礎代謝量は20歳をピークに10歳の区切りごとに階段状に減っていきます。つまり、30歳になったらガクンと落ち、30歳代の間はずーっとそのままで、40歳になったら再びガクンと落ちる、ということです。

実際に体感するには1~2歳の誤差があるのですが、20歳を越すと誰にでも老化は起きるのでこれに逆らうことはほぼ無理です。

運動で代謝が上がるってホント?

結論から言えば「ノー」です。運動をして代謝を上げようというフレーズがありますが基礎代謝量を上げるほどの運動量というのはプロスポーツ選手なみの運動量が必要。つまり、一般の人には無理な話なのです。

ですが、運動をすることで、1)運動そのものでカロリーが消費される 2)筋肉がつく 3)筋肉が1日の消費カロリーを押し上げる、という効果があるのです。

基礎代謝量が増えるのではなく、運動の効果によってカラダについた筋肉が消費カロリーを増やすのです。

なので、運動をやめると途端に体重が増える人は少なくありません。

ぶっちゃけ、運動で消費されるカロリーというのは結構少ないのです。やったほうが断然良いのですが、ダイエット目的でするなら定期的(少なくとも週1~2回)、1時間ぐらいを最低3ヶ月は続けないと効果は実感できません。

これでも最短で、体重に変化はなくても既についている脂肪がとれてきたり、筋肉がついてウエストが細くなるなど、「体重とは関係なく“体型が良くなる”」効果がでてきます。

すぐ太るのはなぜ?

基礎代謝量が減ると何もしなくても消費するカロリーが減ります。

ですから、必要なカロリーも減ります。

しかも年齢が上がるについて、1)責任者のような仕事に変わっていく(現場等動き回るなどが減る) 2)子育てなどに手間がかからなくなって動く量が減る

ということが起きて、「活動をするために必要なカロリー」も減ってしまいます。

すると「今までどおりに食べていたのにちょっと食べただけで太る」現象が起きてしまいます。

しかし、パフェを食べた、カツ丼を食べたなどを「1回」食べたぐらいでは体重は増えません。自分は「1回」こっきりのつもりでも、前後の何日かに、更に「何か」を食べているのです。

この「何か」は人によって、スイーツであったり揚げ物であったりと様々ですが、自分で【忘れて】しまっているのです。

そこで一番印象に残っている食べものを「コレを食べたから太ったんだ」と思い込みやすくなっています。

実は、やり玉にあがった食品(料理)以外に、太るような何かを何度か食べている可能性大。

研究でも「自分が都合の悪いと感じている食品を優先的に忘れる」ということが証明されているのです。

太る食べ方をしていませんか?

繰り返しになりますが1品食べたから太ったりはしません。しかしダイエットを考えて「太るような食べ方」をしている可能性があります。

1)朝食を抜いている(摂取カロリーは減っても、1日の食欲が狂って太りやすくなる。余計な間食が欲しくなってしまいます) 2)早食いをする(食事には20分以上をかける) 3)夜にまとめ食いをする(夜10時~2時までは最も太りやすい時間) 4)満腹にならないと気が済まない 5)食べものを残すのがもったいない(余分にたべてしまう) 6)食べることでストレス解消をしている

特に気をつけたいのが、1)と6)です。無駄な食欲が沸いて「すぐ何か食べたくなる」という状態に陥りやすくなります。

どこかで食事抜きをすると、無性にカロリーの高い物を食べたくなるのは人間のもつ本能のようなものです。

なので、1日3食きっちり食べつつも、「若いときと同じように食べたら太る」ということを覚えておきましょう。

編集後記

今回は運動のことについて触れましたが、やはり食事だけで全てを解決するには無理があります。同時に運動だけで痩せるのも無理です。両方を重ねて使うのが最も効果的なのです。

しかし、ダイエットは運動しないとダメというわけではありません。筋肉を減らさないことが大事なので、日常生活で歩く時間や家事に使う時間を増やすだけでも充分効果があります。

最新の研究では「立っている時間が長いほどカラダの活動量は増える」ということも解ってきています。

ずーっと座りっぱなしでは衰える一方なので、特別なスポーツをしなくとも「動き回ること」で「ちょっと食べただけで太る」は防げます。

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