こんにちは 管理栄養士の菊池真由子です。
今回のテーマは、ダイエットをするときに「体重○○キロになりたい」と設定する体重についてです。
先日、フェイスブック上で拙著『食べても食べても太らない法』の内容を実践したところ、1ヶ月で4キロ痩せたという体験談を紹介頂きました。
食べる内容を本のとおりにしつつも夜はアイリッシュバーでお酒も楽しんでいたそうですので私としても楽しくダイエットに成功されて嬉しい限りです。
ダイエットというのは、思い立ったら【スグ痩せたい!】と思うモノです。
これまでダイエットのアドバイスをしてきましたが大多数の人がスグというのが1~2週間ぐらいで、ダイエットを始めて1週間程度で効果が実感できないとイライラしてしまう、というのが実情です。
管理栄養士の立場からすると気が短すぎ!とツッコミたいところ。本来の栄養学的立場ですと、3ヶ月に3キロダウンが理想的なペースだからです。
これは1ヶ月1キロというわけでなく、最初の1ヶ月ではなんの変化がなくても残り2ヶ月で3キロのダウンがある、というようなパターンもOKという意味です。
ただし、食事の内容や量を変えると人によってはすぐさま痩せ始める人がいます。
これまでの食事がダイエットに不向きな食事だった場合特に効果が大きくでます。
2017年3月号の女性ファッションに「MORE」にて『食べても食べて太らない法』を読者モニターの4名に2週間トライしてもらいました。
■結果、Aさん:体重-マイナス1キロ・ウエスト-マイナス5センチ、Bさん:体重-マイナス2.6キロ・ウエスト-マイナス3.5センチ、Cさん:体重-マイナス0.9キロ・ウエスト-マイナス1.5センチ、Dさん:体重-マイナス1.4キロ・ウエスト-マイナス2センチ
2週間で平均1.5キロのダウンもすごい効果ですがウエストが3.8センチダウンというのが大きいです。
ウエスト3センチというのは服のサイズがワンサイズ小さくなります。
つまり読者モニターの4名は、 ・きつかった服が楽に入る ・服のウエストがゆるくなった、ということが起きているはずです。
読者モニターの人は飲酒を止めたわけではなく、食べる内容を変えただけです。
ただし、2週間続けたからこそ。しかもかなり早くにダイエット効果が上がっていたといえます。
紹介した『食べても食べて太らない法』のダイエット方式は効果が早めにでるタイプのダイエット方法ですが個人差があります。
自分がそのダイエット方法でやせるかどうかは【1ヶ月は体重が落ちなくても続けて】みましょう。
ダイエットを考えたときに「○○キロまで痩せたい!」という目標があるはずです。
ちまたには20キロやせた!というようなダイエット本もありますがそれはもともと80キロ近くあった体重が平均的な体重である60キロに正しく軌道修正されただけです。
現在の体重が60キロの人が20キロも痩せたら40キロになり、低栄養で入院ものです。
体重には身長に見合った体重というものがあります。例えば同じ60キロであっても身長が150センチの人が60キロであれば「太りすぎ」身長が170センチの人が60キロであれば「普通」か「細め」。
つまり、芸能人や身近なスリムな人の体重を身長が違う自分とそっくり当てはめるのは間違いなのです。
自分の身長にみあった体重をカンタンに知る方法は、 1)20歳ごろの「なにをどれだけ食べても飲んでも健康」な時の体重 2)過去の体重の変化で、自分自身で「体が軽くて健康」と感じられる体重、この2つが目安です。
ただし、いままでずっと太り気味であった人もいます。そこで、リバウンドしない方法として最重要なのが「段階を踏んで痩せる」ということです。
いきなり10キロ痩せようと目標を立てるより、3ヶ月で3キロやせよう、痩せたら次の目標として更に3キロやせよう、というものです。つまり「小さな目標を達成させて次の目標にうつる」という徐々に体重を落としていく方法です。
例としてマイナス3キロの例をだしましたが、これも現在の体重によって3キロの意味が変わってきます。
体重80キロの人が3キロ落とすのと体重50キロの人が3キロ落とすのでは難しさや健康に与える影響が違ってきます。
体重80キロの人には痩せる余地がたっぷりありますが体重50キロの人では痩せるような余分な脂肪が少なくなってきます。すると脂肪の代わりに筋肉が落ちてしまうことがあるのです。
筋肉が落ちることは、体力低下、免疫力低下など健康上の問題とスタイル(外見)の悪化という美容上の問題も出てきます。
そこで、目標と設定する体重は【今の体重の5%】です。
例えば体重80キロの人では、まず4キロ。体重50キロの人では、まず2.5キロ
というように設定するのです。
体重80キロの人は76キロになるのですから、次は76キロの5%をマイナスした72.2キロを目標にしていきましょう。
また50キロの人がやせて47.5キロになっても健康上のトラブルやリバウンドがおきにくくなります。47.5キロよりさらに痩せたいという場合はマイナス5%の体重なので45.2キロとなります。
ですが、ここで注意。
どれだけ身長が低くても45キロを下回る体重は健康を損ないます。45キロを下回る体重はNGです。
私は体重が4年ほど前に42キロでした。
ダイエットをしているつもりはなかったのですが、食べても太らない状態だったのです。
しかし、体力は落ちる、貧血になる、肌の調子は悪い、体格が小さすぎて服が売ってない、というようにロクなことはなかったのです。
痩せるときは全身痩せるもので、靴のサイズまで小さくなってしまいました。
サイズが22.5センチ。娘の友達の小学校4年生に「ちっさ!」と言われて負けました。
今は体重は戻っていて健康ですが、足のサイズだけ戻らなくて小さいままです。
42キロの時の食事を思うと食べなさすぎだと反省しています。
『食べても食べても太らない法』で紹介しているようにある程度は食べて健康でありながら体型を維持する、ということが大事ですね。
『図解 食べても食べても太らない法: 読んでるうちに「ムダな食欲」が消えていく』★6月16日発売
全国のセブンイレブンでは書店より2日早い6月14日発売です。