ダイエットクラスブログ

女性だけじゃない!大豆イソフラボン

2017年03月22日

こんにちは 管理栄養士の菊池真由子です。

今号のテーマはご質問のあった「大豆イソフラボン」についてです。

「大豆イソフラボン」を耳にしたことがあると、同時に「更年期の女性のための成分」と連想する人がほとんどです。

このため「大豆イソフラボン」に関して男性は無関係と考えられがちですが、男女ともに重要な成分が関係していることが解ってきたのです。

更年期とは?

女性は、加齢とともに女性ホルモンのエストロゲンの分泌が減ってきます。すると月経の周期が乱れ始めて閉経に至ります。

更年期とは閉経を挟んだ前後約10年間のことを指します。閉経の年齢にも個人差がありますが、日本人女性は50歳前後と言われています。ですから、平均的には45~55歳が「更年期」とされる期間になります。

大豆イソフラボンが役立つのはなぜ?

大豆イソフラボンは、納豆や豆乳などに豊富なポリフェノールの一種です。

この大豆イソフラボンが女性ホルモンのエストロゲンと似たような働きをします。このため、女性ホルモンが減る更年期の女性特有の不快な症状、冷え、のぼせ、倦怠感、イライラなどに効果的とされているため「更年期の女性向きの成分」とされているのです。

このほか、エストロゲンはカルシウムをコントロールする成分なので骨粗しょう症(骨がもろくなる病気)を防ぐために有効ともされています。

骨は20歳代で一生涯の最大量になり、以降は減る一方です。ですが「減る速度」は変えることができるために若い時期から積極的にとることで「骨が減っていくスピードを落とす」ことが可能なのです。

男性も注目したい大豆イソフラボン

女性に対するメリットが大きい大豆イソフラボンですが、男女を問わず必要な成分であることが明らかにされてきました。

大豆イソフラボンから腸内細菌によって作り出される「エクオール」という成分が強い抗がん作用があることが研究でわかってきたのです。

ほかには、体重オーバーによるメタボや生活習慣病(糖尿病、高コレステロール血症)の予防にも効果的である可能性が見つかっています。

大豆イソフラボンを食べることによる「お土産」効果

大豆イソフラボンを効果的に食べるには納豆が一番です(無理な人は豆乳がおすすめ)

納豆を食べると、納豆菌が体内に入り込みます。すると、腸内細菌の日和見(ひよりみ)菌が善玉菌に加勢して、腸内環境が良くなります。

しかもナットウキナーゼという特有の酵素が血液が固まることを防ぐ効果があるため、「血液をサラサラ」にしてくれる成分です。しかも善玉菌を活発にさせます。

納豆そのものにはビタミンB2が多く体内の脂肪の燃焼を助けてダイエット効果も期待できます。

このように「大豆イソフラボン」を食べようとすると同時に免疫力アップやダイエット効果など男女を問わない健康効果があるのです。

ちょっと注意

大豆イソフラボンは食品安全委員会により1日の摂取上限量を70~75ミリグラムとしています。大豆イソフラボンは、様々な大豆製品に含まれ、日常的に食べています。もちろん、通常の食品から食べる範囲では心配はありません。安全を考慮してトクホ(特定保健用食品)、サプリメントでの摂取は30ミリグラムまでと設定してあるのです。

トクホやサプリを使用するときには含有量を必ずチェックしましょう。

*参考文献『腸内細菌を味方につける30の方法』藤田紘一郎 ワニブックス「PLUS」新書:『ナチュラルメディシン・データベース 健康食品・サプリメント(成分)のすべて』 総監修 日本医師会/日本薬剤師会/日本歯科医師会 同文書院

食べても食べても太らない法』 菊池真由子 三笠書房

編集後記

私は関西の出身なこともあって納豆は苦手でした。

ところが大学4年生のとき、管理栄養士としての学外実習の時に、実習先の保健所の方が好意で「納豆工場の見学」に連れて行って下さったのです。

そこで、大豆から納豆を作る全行程を見せて頂き、最後に「試食」までさせてもらうことに。

笑顔で納豆を出してもらっては食べないわけにはいきません。

そこで、意を決して、「丸飲み」しました。

取り繕って「美味しいです!」と笑顔で!

内心泣きそうになってましたが、藁(わら)で包んだ高級納豆までお土産にもらっては家でも食べないわけにはいきません。

ぶるぶる震えながら食べましたが、予想外に美味しくてビックリ。

「食わず嫌い」だったんですね~。