ダイエットクラスブログ

マクロビオティックについて その1

2017年02月13日

こんにちは 管理栄養士の菊池真由子です。

今号のテーマは「マクロビオティックについて」です。

それにしても「花粉症なの」とマスクをしている人が増えましたね。私が平気な顔をしていたのでたずねられると、「以前は空気清浄機を使って花粉をブロックしていたこともあるけれど今は食事で症状がでなくなったよ」と話すとビックリされました。

食事で花粉症の症状を抑えることは出来るんですよ!

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さて本題に入りますが、今回は長いので2回に分けて解説しますね。

まず、マクロビオティックとは特定の食事方法のことです。病気の治療食ではないので「食事療法」とは言えません。この食事方法で病気が治るとは実証されていないからです。

例えば、アトピーや花粉症、がんなどについても「マクロビオティック食で治る」と提唱している人がいますが、そんなことはありません。

というのも“マクロビオティック商法”と表現したくなるような

1)イメージ先行で、健康食・ヘルシー食として受け止められている割に本当にこれを食べ続けて健康になるかハッキリしない。
2)管理栄養士として食事内容に疑問。特定の食品に偏りすぎ。特定の割高な食品を販売している。

ということがあるからです。

しかし、例えば菜食主義なども含めて、食事に対する考えはその人の人生に関わるいわば宗教観のようなものがあると思います。

なので、マクロビオティック食を実践することに否定はしません。日々の生活に取り入れている人もいれば時々レストランやなどでマクロビオティック食を食べる程度など、人それぞれだとも思っています。

なので、今回は
1)マクロビオティック食とはどういうものか
2)管理栄養士としてどう考えているか
この2点について解説していきます。

マクロビオティック食とは

これは桜沢如一氏(1893?1966)が提唱した食事方法。玄米や雑穀、野菜、海藻などを主体に摂取する内容です。「マクロビ」と略されることが多く、日本人が提唱者でありながら海外で注目されて逆輸入的に日本で浸透しています。

ものすごくザックリ要約すると
1)住んでいる土地でとれた旬の食品を食べる。
2)食べものは「丸ごと」食べる。米は精白しないで玄米、砂糖は白い砂糖を使わない、塩は天然塩、野菜は皮や葉も食べる。このため無農薬などの作物を食べる。
3)ナトリウム分の多い陽性食品とカリウム分の多い陰性食品とのバランスを重視する。

そして調べてもハッキリしなかったのが肉や魚などのタンパク質源の扱いです。

4)牛乳や卵、大豆・大豆製品(納豆)はOKでも肉類は食べない、あるいは食べても良いけれど少しにしておく。

というような「肉は禁止なのか食べて良いのか」「食べて良いならどのくらいの分量なのか」が調べても解りづらかったのです。

禁止として主張がある一方、肉は月1~2、魚は週1~2回としているものあります。推測できる範囲で考えると栄養学の見地では「少な過ぎる」のは確かです。

マクロビが海外で注目されたわけ

ハリウッドスターなどがダイエット食として取り入れたことで注目されたのが「マクロビ」です。

確かに、マクロビ食は

1)良く噛む(噛まないと固い食品が多い)噛む回数が増えることで食事に満足感がでる
2)低脂肪食
3)精製されていない食品、農薬を使っていない食品を食べる

という特徴があります。

アメリカなどでは日本人に比べて肉類の摂取量が多く、チーズやフライ品からの脂肪の量が多くなっています。このため、マクロビ食を実施することで摂取カロリーと脂肪量を減らすことが出来てスルッと痩せることが出来ると想像がつきます。

ほかに加工食品が溢れているアメリカで精製されていない食品を食べることは特別感があったでしょうし、農薬を恐れる人も少なくなくありません。

このため海外で「ヘルシーな食事」として注目されたわけですが、平均的な日本人の食事内容に対してヘルシーかというと「違う」というのが管理栄養士としての考えです。

次回は「マクロビ食の長所・短所」について解説しますのでお楽しみに!

編集後記

マクロビ食を食べるにあたって、基本方針として「精製していない」「無農薬」などの食品を使用することを推奨しています。

精製していない食品は、玄米など比較的入手しやすいのですが「無農薬」というものが難しいものです。

なので「有機」と表示してある食品(主に野菜)で代替している人がほとんどです。

有機とは農林水産省の表示ガイドラインによると、化学合成農薬・化学肥料・除草剤などを使用しないものをさします。

有機栽培の食品は一般の食品に比べて割高です。それでも農薬に関しての個人の考えがあるので価格に対して相応の価値を感じていれば良いと思います。

ただし。人参は土のなかの根を食べます。農薬が散布されるのは地表にでている葉にかかるだけで実際には食べません。カットされて出荷されています。

葉つき人参は、滅多に出回りません。なぜかというと、出荷した時に葉をつけたままにしておくと葉が根である人参として食べる部分から養分を吸って人参がやせてしまうからです。しかも人参の葉を食べる習慣はありません。

なので、人参を食べるときは「土の中に埋まった」部分だけを食べるので、もとから散布される農薬が捨てる部分に集中しているのです。

なので、もとから「低農薬」な食品なのです。

「有機」と「低農薬」は別物ですが、ごっちゃになっている人が多いですね。人参以外でも、食べる部分が土のなかにある食品(だいこん、れんこん、ごぼうなど)をわざわざ「有機」として割高に販売されているのは
なんだかな~と思います。