ダイエットクラスブログ

免疫力を上げるには?その2

2017年01月17日

こんにちは 管理栄養士の菊池真由子です。

さて今号はテーマリクエストにありました「免疫力を上げるには?」の続編です。

今号では「免疫力を上げる食品」とよくあるご質問の「体温との関係」についてお届けします。

お知らせ

現在 テーマリクエストをたくさん頂いています。なかなかリクエストした内容が登場しなくても必ず取り上げますので いましばらくお待ちください。

免疫力をあげる食品とは?

前号で紹介したように免疫力を上げるような成分は

1)乳酸菌など善玉菌類
2)ビタミン・ミネラル、ポリフェノール類
3)タンパク質

この3つです。

具体的な食品に置き換えると

1)ヨーグルトや乳酸菌飲料
2)野菜・果物。特に緑黄色野菜
3)肉や魚、卵、牛乳、大豆・大豆製品(納豆や高野豆腐など)

となります。

1)は免疫を司る腸のコンディションを整えます。
2)は体の代謝を高め、免疫システムの強化や体内に入り込んだ病原菌などを撃退。老化を防ぐ働きもあります。
3)免疫細胞の材料になり、基礎となる体力づくりに欠かせません。

どれぐらい食べたらいいの?

1)ヨーグルト・乳酸菌飲料
ヨーグルトなら1日100グラム。ミニカップは平均80グラムなので不足。必ず100グラムは必要。ヨーグルト、乳酸菌飲料ともにトクホ(特定保健用食品)のものを選ぶ。乳酸菌飲料なら1日1本。
 
2)野菜・果物
ナマの状態で、1日両手3杯程度(350グラム)野菜は加熱する(炒める、ゆでる)場合は、片手3杯。果物は必ずナマで食べること。缶詰は果物に期待される栄養素のビタミンCが壊れているのでNG。特に柑橘系の果物、いちご、キウイ、メロンがおすすめ。
  
果物は食べ過ぎると果糖の取り過ぎで太ることも。1日みかんやキウイなら1個、オレンジなら半分、いちごなら5~6粒が目安。
 
3)肉や魚、卵、大豆・大豆製品など
1日に両手1杯程度。魚1切れ、または1尾で焼く・煮るような魚は1尾。肉類は薄切り4~6枚、卵1個。豆腐1/3丁 程度。

といっても、今日は肉と魚が多くて卵はなし、というように日によって調節してかまいません。逆に卵焼きを2個分食べたから肉を減らす、というようにして、1週間の平均が上記の目安量になるようにすればOKです。

肉や魚を食べるなら青魚がいいの?

魚といえばアジやイワシ、さばといった青魚が健康に良いと考えていませんか?

しかし「青魚が良い」、という話は免疫力とは関係がありません。メタボなど生活習慣病に関わることなのです。なので、生活習慣病が気になる人は青魚を多めにするのは良いことですが、特に気にならないのであれば色んな種類の魚を食べるのが一番です。

ところで肉の脂肪はコレステロールが多く含まれています。ですから、脂肪の多いバラ肉、三枚肉、挽肉は控えめにするのがおすすめです。

脂肪の多い食事は肥満の原因になります。肥満は免疫力を下げてしまうので、ここはチェックしておきましょう。

肉や魚の種類はバラエティー豊富にしたほうが良いですね。ですから「マグロが良い」「豚肉が良い」というような特定の種類をおすすめすることはありません。

体温と免疫力は関係があるの?

よくあるご質問に「体温が低いと免疫力が下がっているのでは?」というものがあります。

免疫力と体温の関係について直接ハッキリはしていませんが、体温が低いと「下がっている」と考えてもよさそうです。

体温が低いということは、体の代謝が活発ではなく、老化が進んでいるということです。

体の代謝を高め、老化にブレーキをかけるには運動をすることがおすすめです。

ウォーキングやストレッチでも良いので体を動かすことが大事です。

運動をすることで、体が温まるのも大事な要素です。スポーツとしてでなく、日常の生活のなかで軽く体を動かす、というようなイメージでヨガやラジオ体操などをするだけでも効果はあるのです。

体温を上げる食事はあるの?

食事で体温をあげたり、代謝を活発にすることが出来ます。

単純に「温かい飲み物」「温かい料理」を食べるだけでも体温は上がりますが、一時的なものです。食品として取り入れて、体の内側からじっくりと体温を上げていく食品があるのです。

1つは肉や魚、卵などのたんぱく質をシッカリ食べることです。

先に説明したように、たんぱく質は免疫細胞の材料になるほか、食べた食事をエネルギーとして燃焼させ、体温を上げる働きをもっています。

これらの食品達には、同時にビタミンB群が豊富で、これも体の代謝を促進させる働きがある成分です。

もう1つは、ショウガやニンニク、ネギ、唐辛子などの薬味になる食品です。

ショウガや唐辛子の辛み成分は体の脂肪を燃焼させる働きがあり、体温を上げてくれます。辛いものを食べると汗が出るのはこの影響です。

ニンニクやネギなどは、ニオイ成分がビタミンB1の働きを最大限に引き出し、食べた炭水化物(ご飯、麺など)をエネルギーにするので体温が上がります。

しばらくは寒い時期が続きますので、肉や魚を使い、野菜がたっぷり食べられる鍋料理がおすすめ。

味付けにキムチ(唐辛子)を使ったり、ショウガやニンニクのみじん切りをスープに入れるとくさみ消しと味付けにも役立つのでおすすめです。

編集後記

我が家の鍋料理のレパートリーで驚かれるのが「トマトもつ鍋」です。

鍋に市販の「もつ鍋スープ・しょうゆ味」を入れ、ここに4人分で
「もつ」300グラム
「薄切りベーコン」100グラム
「薄切りタマネギ」1/2~1個
「カットトマト缶」1缶
を入れて煮るだけです。*分量は家庭料理なので適当です。

そしてシメはスパゲティ。「シメがパスタ!?」と驚かれるのですが、なかなか相性が良いのです。トマト味の鍋がほどよく煮詰まっていて、コクのあるスープスパゲティになっています。

市販のもつ鍋スープを使うのは、もつからはダシがでず、うま味が足りないからです。ベーコンはくさみ消しとダシがでます。トマトにもうま味成分がたっぷり入っているのです。もつが苦手な人が居れば、豚肉ロース薄切りに変えるとOK。

実はこの鍋、TVで「変わり鍋」として紹介されていたのを見て「これなら家庭で実現できるのでは?」と試しにつくったら美味しかったというもの。

外食先で食べた料理や料理番組で見た料理を適当に類推して自分好みに再現できるのは料理を仕事にしている人間の特権ですね!