ダイエットクラスブログ

ヤケドを治す食事?

2020年02月13日

こんにちは 管理栄養士の菊池真由子です。

前回のメルマガでは私のヤケドに対してご心配を頂きありがとうございました。読者の方々からこうしてメッセージを頂くと嬉しいですね!

そこで「ヤケドやケガにきく食事ってあるのですか?」とご質問がありましたので、今回はそれをテーマにしてみたいと思います。

ヤケドにきく食事ってありません

結論からいうとありません。

食事の効果というのはダイエットや生活習慣病といった内科的な領域にかなり効果を発揮するのですが、ヤケドや骨折など、ケガというか外科的な領域にはあまり効果がありません。

ただし、褥瘡(じょくそう:床ずれ)に関しては食事内容がかなり効果があります。

ケガの多いスポーツ選手の「スポーツ栄養」は?

さて、スポーツ選手は擦り傷だけでなく、骨折や脱臼、腱断裂、肉離れを一般の人より遙かに多くしてしまいます。

一方、栄養学には「スポーツ栄養」というジャンルがあり、対応しているのではないか?と思う人も少なくありません。

ところが「負傷の回復を促進する食事」というのはハッキリしていないのです。

負傷をして練習や試合を見合わせている場合は、運動量が激減しているので、それにあわせて食事量を調節することがあります。

他には、筋肉がつきやすいようにする食事などもあります。これは研究がすすんでいて、「筋トレ後30分以内にたんぱく質を食べる」というものがあります。

ところが、骨折や今回のヤケドのようなものに対しては「この栄養素が効果的であろう」というレベルで実際の食事をすすめています。なので、食事の効果があったとしても、回復が1~2日早まるかどうか、という微妙なレベルなのです。

今回のヤケドで菊池は何を食べたのか?

しかし、1日でも早く治したい、というのはスポーツ選手でなくても思うところです。

今回のヤケドに関しては医薬品だけでなく、1)早く新しい皮膚ができてほしい。2)ヤケド跡が皮膚に残らないようにしたい。という2点を考えて、特定の栄養素を多く食べました。

それは「動物性たんぱく質」「貝類」「緑黄色野菜」「果物」、さらに追加してサプリメントも加えました。

これは、1)動物性たんぱく質は新しい肌細胞の材料になる。2)牛肉や貝類には肌の新陳代謝を促す亜鉛が豊富。3)緑黄色野菜には健康な肌を作るために必要なビタミンAが豊富。4)果物とサプリメントは皮膚を強くし、 肌を白くする効果があるビタミンC。というようにしてみました。

医薬品と併用しているので、食事だけでどうこうとは言えませんが、私なりに考えた内容です。

ビタミンCは、果物(柑橘系や苺、キウイ)で食べたものの、健康維持だけでなく、体の不調にアプローチするなら思い切ってサプリメントを使うのも1つの方法です。

大量のビタミンCが必要だと考えたものの、かといって果物を大量に食べると太ってしまいます。

なので、朝食に食べる程度にし、昼食後にビタミンCのサプリメントを飲んでました。

なぜ朝食と昼食で分けているのかというと、ビタミンCは2~3時間で代謝してしまうため、朝食で食べたビタミンCは昼食時にはなくなっているからです。

夕食は野菜類にビタミンCが豊富なので、そちらで摂ることにしました。

実はまだ薬は塗っていますが、ヤケド跡はかなりキレイになって、赤くなっていた部分が元通りの色に戻ってきています。

まだ完全ではありませんが、「年齢の割に早く戻った気がする」という印象です。あくまで「気がする」なので、効果はわからないです。

編集後記

先週は「ポラリス品川(品川区ダウン症児を育てる親の会)」にて離乳食・幼児食についての講演と、終了後に1家庭5分ながら個別相談をしてきました。

ダウン症児には、特有の性質で「炭水化物が好き」「丸飲みしやすい」といった特徴があり、それとは別に、どんな子供にでも起きる「あまり食べない時期がある」「野菜が嫌い」などもあります。

それらを全て踏まえて食事の工夫などをお話しましたが、みなさんが一番驚かれたのは「味覚を育てる」という概念です。

子供の時期に薄味が勧められていますが、これは、その「味覚を育てる」意味合いがあります。しかし、これは子供に限ってではなく大人でも「やり直し」がききます。

簡単にまとめると、大人の場合は「甘味も塩味も薄味にすることで神経が落ち着き、食べ過ぎを防ぐことができる」のです。

薄味に変化させるには、いきなり変えると失敗します。「徐々に段階を踏んで」いくのが大事なのですが、方法について書くと長くなるので「もうちょっと味をつけたいところで止める」ということだけ憶えておいてくださいね。