ダイエットクラスブログ

シュプール12月号掲載 今から始める花粉症対策その1

2016年10月25日

こんにちは! 管理栄養士の菊池真由子です。

今回も、メルマガ「あしたの健康」をお読みいただきありがとうございます!

先日、女性向けファッション雑誌SPUR(シュプール)から【花粉症、3ヶ月前からできること】として取材を受けました。

SPUR(シュプール)2106年12月号

花粉症研究の第一人者である日本医科大学耳鼻咽喉科学講座主任教授大久保公裕先生と共に解説しています。

そこで今回のメルマガでは「今から始める花粉症対策」をご紹介します。

3ヶ月前から始めるワケは

花粉症対策の根本治療は舌下・皮下療法だけ。開始時期はシーズンの2~3ヶ月前か、もしくはシーズンが終わった5~6月以降。

アレルギーの原因物質を少量ずつ体内に取り込む方法ですが、2~3年という治療時間がかかります。ところが症状改善率は80%と高いものの、根治率が30%というのが実情。

【完治する保証はない】デメリットがあります。

一方市販薬は、一時的に症状を抑える効果はありますが眠くなるなどの副作用に困ることが多いのです。しかも根本的な解決にはなりません。

そこで食事での対策は負担が少なく症状を緩和することが出来ると注目されています。

しかし、食事は副作用がない代わりに即効性がありません。食事の効果が現れるには個人差が大きいものです。しかし花粉症対策の食事は平均3ヶ月程度みておくと効果が実感しやすいのです。

これ以上重くさせないことが重要

意外と知られていないのは、スギ花粉のシーズンが終わってから現れるヒノキ花粉症のことです。

それは「ヒノキ花粉だけの花粉症の人はほとんどいない」こと。逆にスギ花粉症の人の7割にヒノキ花粉症があると言われています。

ほかにも、一度花粉に敏感になると、秋のイネ科、キク科(ブタクサ属)の花粉にも反応するようになるケースもありあす。

ですから、いまスギ花粉症のある人は【いまある花粉症を重くしない】ことが大切です。

間違った花粉症対策

花粉症対策で最も間違っているのが症状がでてから薬や健康食品やサプリメントに頼るということです。

花粉症で毎年辛い人は医療機関にかかるなら症状が出る前、症状が出たごく初期に治療を開始することです。先に紹介した舌下・皮下療法も3ヶ月前からの開始が望ましいのです。

もちろん食事や食生活での対策も3ヶ月前から始めておきたいもの。食事は速攻性がないために、時間の猶予が必要なのです。

2番目に間違っているのは「私はコレ花粉症が治った」という自己判断。

花粉症の症状の重い・軽いはその年の花粉の飛散量に大きく影響されます。たまたま飛散量が少ない年に取り入れた健康食品やサプリメント類を「コレで治った」と勘違いするのです。

ですから、次のシーズンになって花粉の飛散量が増えたとき「再発した」と思い込んでしまいます。

食べ物でおすすめはコレ

花粉症は医療機関でも完全に治すのが難しいのが現状です。ならば、せめて症状を軽くしておきたいもの。症状が軽ければ花粉症であっても日常生活の不快感はぐっと減ってきます。

現在、科学的データが揃い始めているのが「ヨーグルトや乳酸菌」「べにふうき茶(メチル化カテキン)」です

ヨーグルトにはメーカーがたくさんありますが、おすすめはトクホ(特定保健用食品)のもの。「おなかの調子を整える」と表記してあります。

これはお腹の調子を整える=便秘解消に役立つという意味に受け取ってもらって問題ありません。

便秘は腸内環境が悪く、自分の免疫力が落ちている証拠。ヨーグルトの善玉菌を体に取り込んで腸内環境を良くすることが花粉症に対抗する体づくりに必要です。

ヨーグルトにも相性がある

ですがヨーグルトはメーカーによって含まれる善玉菌である乳酸菌の種類と配合比率が異なります。

一方、自分の腸内環境、つまり腸のなかにどのような種類の善玉菌がどういった比率なのかは、人によって違います。

そこで実際に食べてみて自分の腸内環境にマッチした商品を見つけるのがヨーグルトの効果を最大限に活かすのです。

自分にぴったりなヨーグルトを探すには

1)A社のヨーグルトを1日100グラムを毎日10日間~2週間連続して食べ、便通をチェック。おならがくさくない、というのも良い効果が出ている証拠です。
 
2)引き続いてB社のヨーグルトを1)と同じ要領で食べ、便通や肌のハリ、朝の目覚めがスッキリしているかなどもチェック。
 
3)さらにC社につても同じ要領でチェック

3社ぐらい比較すると、ほぼ自分で合うヨーグルトが解ります。

最初に試すのにオススメなのが下記のヨーグルト。

明治ブルガリアヨーグルトLB81(トクホ)

通常のヨーグルトに含まれる乳酸菌量の10倍の乳酸菌数が含まれています。腸内環境を良くするには、菌の種類にこだわるよりは菌の数の多さが決め手です。

その次におすすめは 実はトクホではありませんが

グリコBifiX(機能性食品)

トクホ同等の乳酸菌を含むほか、グリコ独自研究のビフィズス菌BifiXが腸内のビフィズス菌を増やすことが報告されています。

まずはこの2つを試してみることをおすすめします。

注意したいのは、お試し期間だけでも2社を行うだけで1ヶ月はかかるということです。

自分にあったヨーグルトを食べ続けて効果を実感するには、お試し期間(1ヶ月)+早くて1ヶ月はかかります。ですから「食事の対策は3ヶ月前の今から」となるのです。

注)機能性表示食品とは、事業者の責任において、科学的根拠に基づいた機能性を表示した食品です。トクホは国の審査が必要ですが、こちらは事業者の独自データの提出と申請で認可されます。

では、
■花粉症対策の乳酸菌サプリメントを選ぶには?
■べにふうき茶って?

というお話は長くなるので次号にご期待ください!

とは言っても、メルマガでは長くなりすぎて伝えきれないことがたくさんあります。

そこでオススメなのがコチラ。

★乳酸菌をはじめとする花粉症対策のサプリメントのつき合い方
★花粉症に効くのは甜茶じゃないの?
というような疑問があるなら、花粉症と食生活をまとめた本があります。

花粉症からあなたを守る食事学

■花粉症に効果のあるもの、ないものをズバリ明言!辛い症状の軽くする食事のコツ、楽になる食品や食べ方を詳しく解説した動画はコチラ

いまから始める花粉症対策にバッチリです!

編集後記

トクホも機能性食品も、「お腹の調子を整える」といったあいまいな表現ですよね。

ずばっと「便秘解消に役立ちます」と書いてくれたほうがわかりやすいのに、と思ったことはありませんか?

ですが、ハッキリと効果を名言できないのは、「医薬品でもないのに効果効能を表現してはいけない」という薬事法の規定があるからです。

トクホのように国の審査があって認可されているものでもあくまで「食品」。医薬品と勘違いしないようにするという意図が含まれているのです。

このおかげで“健康を害しそうな健康食品”からみなさんは守られているのです。

ただし、思わせぶりなフレーズはたくさんあります。トクホやサプリメントはあくまで食品。医薬品のように効くことはない、ということをシッカリ憶えておきましょう。