ダイエットクラスブログ

緑の色で心と体をリフレッシュ

2015年04月20日

こんにちは! 管理栄養士の菊池真由子です。

今回も、「あしたの健康」をお読みいただきありがとうございます!

今号も皆様の「あしたの健康」にお役立ち出来る情報を、身近なテーマとして書いています。

「目に青葉(略)」という有名な俳句があるように新緑が美しい季節になってきました。

そこで今回は「緑色」に着目してご紹介していきます。

緑といえば、緑黄色野菜という単語があるぐらい健康に重要な役割をもつ「色」です。

ですが、実は「色の名前」は便宜上使われているだけであって緑色はあまり関係がないのです。

厚生労働省によると「原則として可食部100g当たりカロテン(カロチン)含量が600マイクログラム(μg)以上の野菜」という基準が厚生労働省により決められています。

トマト・ピーマンなどは、可食部100g中のカロテン含有量が実際には600マイクログラム未満であるものの、食べる回数や量が多いため、緑黄色野菜に分類されています。

そしてこのキモになっているカロテンは「黄色」なのです。

緑黄色野菜と「緑」が入っている由来ははっきりとわかりませんでしたが、区分される野菜の多くが、ほうれん草やグリーンアスパラガスのように緑色をしているからなのでしょう。

では緑色の正体はというと「クロロフィル」です。葉緑素とも呼ばれています。

クロロフィルの健康効果はなんといっても発がん抑制効果です。

ただし、クロロフィルは紫外線に弱く、紫外線からクロロフィルを守っているのがカロテノイド(ベータカロテンなど)であることからがんの再発予防に緑黄色野菜が欠かせないのもうなずけます。

このほか、血中コレステロール値を正常化させる、貧血を改善・予防、整腸・炎症鎮静・解毒作用が期待できます。

クロロフィルは緑色をしているので、緑色の濃い野菜に多く含まれ、ほうれん草やにら、ピーマンなどが良いでしょう。

健康食品にある青汁などは原材料や加工方法によって同時にカロテノイドを含んでいないものや殺菌に役立つ紫外線にさらされていることがあるのであまりおすすめできません。

ところで冒頭にあった「目からはいる緑色」についてもご紹介したいと思います。

目から緑色を多く取り込むのは草花や木々です。そして、なんといってもおすすめは「樹木」であり「森林浴」です。

樹木の葉は「食べられるもの」と「食べられないもの」がありますが、全部をひっくるめてこれらが出す特有のさわやかな香りに心身をリフレッシュさせる効果があるのです。

この香り成分はフィトンチッドと呼ばれ得る成分で消臭・脱臭、抗菌・防虫、リフレッシュ効果があることが判明しています。

特にリフレッシュ効果は自律神経の安定に効果的という素晴らしい働きをもっています。

自律神経が安定すると、心身の働きがスムーズになり、気持ちも落ち着きすがすがしくなります。

残念ながら、フィトンチッドは揮発性の成分で葉っぱから香り立ち、空中に消えてしまうもの。

このため、森林浴などをしてフィトンチッドを多く含む空気を吸い込んでリラックスすることはできますが、体にためこめる成分ではありません。

緑の野菜を食べて、森林に向かって歩いて緑のパワーをフル活用しましょう!

編集後記

「緑の野菜ジュース(仮名)」、「グリーンスムージー」など緑を連想させるドリンク類が多く出回っています。

しかし、緑色の濃い野菜類は、わずかな使用量で非常に強い緑色を出します。その一方で、同時に苦み成分を持っています。ですので、緑色の野菜成分の味をマイルドにする「りんご果汁」がブレンドしてある場合がほとんどです。

仕事で市販・業務用野菜ジュースの成分を調べた時にりんごなど様々な果物の果汁が全体の80%も含まれている製品もありビックリしたことがあります。それでも、緑色の野菜を使っているので「緑の」とネーミングしても“偽装”ではないのです。

「グリーン」「緑」「葉っぱ」「**菜」とネーミングされているような外食にあるドリンク類は、見た目は緑色であっても実は果汁だらけ、ということもあるかも?しれません。