ダイエットクラスブログ

寝つきを良くするには

2017年04月24日

こんにちは 管理栄養士の菊池真由子です。

今回のテーマはリクエストのあった「寝つきを良くしたい」です。

この真意は「睡眠をシッカリとりたい」だけでなく「安心して眠れるように気持ちを落ち着かせたい」という意味もありますね。

睡眠は疲労回復だけでなくストレス解消やホルモン分泌を促す、日中の学習や仕事内容の記憶の定着、更には「間違った記憶を削除する」「嫌な出来事を忘れる」という重要な役割を持っています。

睡眠と食品の関係

実は直接的に睡眠を促す食品はありません。つまり「これを食べれば眠りを誘う」という食品や料理はないのです。

数年前に放送中止になったTV番組「あるある大辞典」でレタスを食べると寝つきが良くなるとレポートを報告していましたが、間違った情報です。「ラクットピコリン」という成分を摂ると眠くなるとしましたが、正しい成分名は「ラクチュコピクリン酸」。しかも多く含まれているのは「ワイルドレタス」で日本で市販されているレタスとは品種が違います。更には、効果が出るほど食べるとレタスの食べ過ぎになります。

寝つきを良くするには「夜モード」にする

寝つきを良くするには、体のリズムを「夜モード」に切り替える必要があります。

体には「日中モード」と「夜モード」の2つがあります。「日中モード」は日中を活発にするための元気一杯なモード。「夜モード」は気持ちが落ち着いて静かに落ち着いたモードです。

これは通常であれば自律神経のモードが自然に切り替わります。しかし残業時間が長い、ストレスが多いという状況になると夜の時間帯になっても体がいつまでも「日中モード」で頭が冴えたままなのです。そうなると脳が興奮状態で眠れません。

そこで、自律神経を「夜モード」に切り替えるのが、 1)温かい夕食を食べる 2)甘い飲み物を飲む、です。

残業時間が長いと夕食が不規則になりがち。お菓子やコーヒー飲料で誤魔化して夜9時以降になっていませんか。

しかし、食事は体内時計の乱れを整えてくれるので「夕食」としてどこかのタイミングでおにぎりやサンドイッチ程度でも「食事」を食べておくと「夜モード」になりやすくなります。

「温かい」「甘い」がポイント

忙しい生活を送っていると「気がついたらもう寝る時間」となっていることもあります。

そんな時はギリギリまで「日中モード」になっているのですぐには「夜モード」になりません。「夜モード」に切り替わらないために寝つきが悪くなるのです。

そこで速効性があるのが、 1)温かいと感じること 2)甘いと感じること、です。

温かさは、自律神経の緊張を和らげるので「夜モード」に変化しやすくなります。

そこでお薦めなのが「温かい飲み物」です。お腹に温かい温度を届けるのがコツなのでゆっくり飲みましょう。

注意したいのが、温かさを求めての入浴です。湯船につかると暖まり過ぎ、シャワーだとすぐに冷めてしまいます。

甘味は脳にとって幸せな気持ちを呼び込む味です。これも自律神経をリラックスさせるのでカンタンに「夜モード」に切り替えてくれます。

夏でもホット!

これからの時期、徐々に気温が高くなってきます。夕食に冷たい麺類、冷えたビールなどを飲むと体が「夜モード」にチェンジしません。

なので、「寝つきが悪くて困った」時は空調を調整して【温かいドリンクで締めくくる】というようにしましょう。

温かい牛乳やココア(甘い味)、ハーブティー(砂糖を入れてOK)などノンカフェインのものが良いです。

甘い味でもアイスやスイーツ類は自律神経がピリッとなって緊張してしまうのでお腹におさめるのはドリンク程度にしておきましょう。

寝酒は禁物

お酒は眠りやすくしてくれるので、寝付けないときに飲む、」という人も少なくありません。

しかし、お酒はウトウトとした眠気を誘うもののデメリットが大きいのです。アルコールの作用で熟睡出来ず、夜中にトイレに起きてしまったり、予想外に早く起きてしまう、ということがあります。

これでは睡眠の効果が台無しで翌日以降、疲れが日中にでて疲労感がとれないままです。

しかもお酒には「慣れ」があります。眠くなるまでの飲酒量は慣れてくると無意識に増えてしまうのです。

これでは肝臓を痛めるほか、生活習慣病の原因になります。

ですから寝酒は禁物です。

編集後記

娘は生まれつき免疫系が弱いのですが、今回「溶連菌感染」をおこしました。子供によくある感染症ですが、完全に菌を追い出さないと合併症で腎炎を起こすので油断ならない感染症です。そこで抗生物質を10日間服用となりました。

現在の医療では「狙った菌だけを標的に殺す」という抗生物質がないので、娘の体内にある溶連菌を含んだ全ての菌を殺すことになります。

そこで、とばっちりをうけたのが腸内細菌。

腸は全身の免疫の7割を支えています。そして、その免疫力を上げているのが腸内細菌です。

どうやら腸内細菌も大量に殺されてしまったようで娘の免疫力はだだ下がり。

いつもなら滅多にかからない風邪をひき、こじらせています(現在進行形)。

しかも、「疲れた」を連発して夜の7時には眠くなって、半分寝ながら夕食を食べている有様。

服薬中から疲れを訴えていたものの、終了後は数日で疲れがとれると考えていました。疲れの原因は溶連菌感染だからと考えていたからです。

ところが、服用終了後の1週間を経過してもまだ「疲れた」と連発。

不審に思って考えたら、腸内細菌は体に必要なビタミン類を合成するという働きがあったことを思い出しました。

疲れの原因はビタミン不足!と気づいて該当するビタミン類を効率よく食べられる肉や卵をせっせと食べさせています。減った善玉菌を増やすべく、ヨーグルトに乳酸菌飲料と大変です。現在2週間が経過していますが、まだまだ「疲れた」と夕食を抜いてでも寝ています。

徹底して溶連菌を殺さないといけないとはいえ抗生物質を長く使うとこうまでなるのか、と驚きました。