所得差と健康格差が数値化?

 

健康的な食品の価格が上昇すると血糖値も上昇?』

 

記事引用
健康的な食事は、コストも割高と言われています。
事実、健康的な食事にかかる1日当たりの費用は、不健康な食事の費用と比べて平均1.5ドル(約150円)ほど高くなるという報告(BMJ Open. 2013;3:e004277。(略)結果として、野菜や果物、低脂肪の乳製品など、健康的な食品の価格が上昇すると2型糖尿病患者の血糖値も上昇することが明らかとなりました。
アメリカの研究ではありますが、日本でも同様の現象が起きているのではないかと私は勝手に推測しています。

キーワードになるのが、「野菜・果物」ですが、これらは気象状況によって収穫量の変動が大きく(豊作・不作、虫害とか)、その分、当然価格に反映されるのです。貯蔵性の高い玉ねぎや人参、じゃがいもなどは比較的価格が安定していますが、冷凍食品が素材品として存在しているほうれん草などでも「葉もの」は如実に価格反映があります。
果物も、年間を通じて安価な(日本の場合)バナナは例外的で、いくらハウス栽培が普及していても、旬の出荷が前提のものは、値上がりします。

価格変動の少ない野菜・果物類は低価格で安定していますし、つけ加えると糖質が多い傾向にあるように思えます。日本人の場合は、これもまた年間を通じて価格が安定して、上手く選定すれば安くて美味しいお米も手に入ります。保存性との関連はわかりませんが、食費の面から考えるとリピート率が高くなります。
価格が高くなりがちな葉ものや果物は、特に葉ものは「価格の割にカロリーが低い=お腹が一杯にならない」し、「糖質をエネルギー源として代謝するために必要なビタミン類が多い」特徴を合わせ持っています。

簡単に説明すると血糖値=血液中の糖質量です。食べた糖質が葉ものから得られるビタミン類不足から、エネルギーになって発散されなければ自然に血糖値もあがります。

日本に置き換えると、もう定価がいくらなのかわからないような牛丼や、カップ麺+おにぎりのような低価格メニューはカロリーベースで考えるとコストパフォーマンスは最高ですが、健康貢献度は最低ともいえます。

ただし、最近の牛丼チェーン店はちょっとした和風ファミレス化したメニュー展開をしています。まさに研究結果にあったように、少額を追加して「野菜サラダ」や「豚汁」を追加することで健康貢献度がぐっとあがります。

私が栄養相談でアドバイスをするときに、食費というカベにぶち当たることは少なくありません。家計を節約する場合、まず食費に手を出す場合が多いのですが、そのまえにローンや保険料など、もっと「高額で固定して出費している」ものを見直すようにとか「健康食品を食費として計上せずに、ボンボン使うな」というようなことを経済評論家の方々にTVあたりで説明してほしいです。健康食品は、一定の食生活をしているうえで役立つもので、万能ではありません。

結局、目先の食費に気を取られて、後々医療費のほうがかさんでしまった、というものすごい嫌なオチにならないように、日々の食事に「野菜・果物」を入れておいて欲しいです。

カテゴリー: